たくさんの古いお墓のおまとめ、新しい代々墓の建立。恵那市串原にて
ホームページをご覧いただきましてありがとうございます。岐阜県恵那市のお墓専門店、加藤石材の5代目加藤椋です。恵那市串原にて、たくさんの古いお墓のおまとめ、新しい代々墓の建立をお手伝いさせていただきましたので、ご紹介いたします!
恵那市串原 お墓のおまとめ、建立
近隣にお墓をお持ちの方から、お墓についてご相談をいただきました。早速現地を確認させていただきました。
ご相談いただいたお墓は、当社から車で15分ほどの恵那市串原にありました。ご実家近くの見晴らしの良い丘の上に墓地があり、ご一緒にお墓を確認しに向かいます。
たくさんのお墓が建ち並んでいます。このたびご家族様が亡くなられたのですが、いまの状態であれば、「個人墓をひとつ追加する」もしくは「先祖墓を建てる」という選択肢になります。
ご提案した図面です。お客様は、できれば手間があまりかからないような状態にしてご家族様をお墓にお迎えしたいというお気持ちがありましたので、たくさんの古いご先祖様のお墓をいくつかおまとめして新しい先祖墓を建てる方向でご提案をさせていただいて、工事をお任せいただけることになりました。
まずは、お墓の取り外し工事から行いました。今回の工事では、新しい先祖墓を建立し、お客様から近い数代前のご先祖様のお墓を残して先祖墓の隣に据えます。お名前もお顔も分からない古いご先祖様のお墓については、おまとめして小型の供養塔を建立することになりました。工事前に性抜きをしてご遺骨を取り出し、全てのお墓を取り外したところです。残すお墓は工場で作業をします。
持ち帰ったお墓は、この機会にクリーニングをして汚れを落とします。長い間についていた苔などの汚れも取り除きました。このあと色を入れ直して設置します。
現地では、工事が進んでいます。実は、もともとはお墓へと続く自然石の階段があったのですが、段差も高くのぼるのが大変なのでなんとかならないかとご相談がありました。そこで、お墓があった丘の高さ自体を少し低くして、段数の少ない上りやすい階段を付けることにしました。お墓を取り外した後に20cmほど土を削って、入り口側をなだらかなスロープ状に整地したところです。
整地ができたので、これから基礎を打つため杭を打って場所を決めています。広さや入り口からの向き等、お客様と事前にお打ち合わせをした場所です。
場所決めを終えて土を掘り下げ、地固めをしています。
砂利を敷き詰めてさらに地固めします。
コンクリートを打って基礎ベースが完成しました。しっかり固まるまで養生します。
外柵の巻き石の据え付けが始まりました。石と石の接着面には耐震ボンドを塗布しています。
角の部分はボンドと併用して、このような金具を使用します。ズレ防止のための金具です。
先祖墓の一番下の台石を設置しています。印のように、石と石の接着面には耐震ボンドをぐるっと回すように塗布します。
据え付けが進み、納骨室部分が完成しました。底にはきれいな砂を敷きつめて仕上げます。こちらにさらしの袋を納める形でのご納骨が一般的です。
さらに上に台石を設置するため、耐震ボンドを塗布して準備します。
台石を設置しました。耐震ボンドを塗っている手前側に、これから板石(拝石)を設置します。台石の開口部は、納骨口になるところです。普段は香炉でふさぎます。
順に台石を設置して、据え付けが進んでいます。さらに棹石を設置する準備をしています。
こちらは塔婆立ての台座です。強度が高くなるように、ホゾ穴を設けて塔婆本体を差し込む形で設置します。すれないように、耐震ボンドもたっぷり使用します。
五輪塔の台座の上に、棹石を設置するところです。こちらもホゾを設け、ピンを入れて強度を上げます。
五輪塔の後ろには、クリーニングが終わったご先祖様のお墓を設置しました。すべて、お客様か残したいとご希望があったお墓です。古いお墓で台石の底面がガタガタしていたため、まっすぐに加工して設置しました。
お墓の周りにストーンレジンという透水性の樹脂舗装材を施工しました。草が生えにくく、見た目も砂利のような自然な仕上がりです。あとは目地を打って、花立などの小物類を設置します。
工事完了です! 中央左手に代々墓と墓誌、塔婆立を設置、右手前に供養塔、その後ろに古い墓石を並べました。すっきりお参りのしやすいお墓になっています。
新しい代々のお墓です。高さのある和型墓石と、安定感のある洋型墓石の中間のような形状です。中央はご家名で、上には家紋も彫刻しています。墓誌に彫刻する例もありますが、ご希望でこちらに彫刻しました。
新しい小型の供養塔です。手前は花立と線香立です。古いお墓にはご遺骨が残っていなかったので、土を少しお取りして五輪塔の下に安置させていただきました。
代々墓の背面は、建立年月と建立者様のお名前を彫刻しました。
墓誌も新しくお作りしています。もともとは、スペース的な問題等でお墓の後ろに設置する案もありましたが、「文字が読めるようにしてほしい」というご希望で、お墓の左側にこの向きで設置しました。このたび亡くなられたご家族様のお名前を彫刻しました。
また今回は、巻き石の外側も防草シートを全面に敷いて、その上に砂利を敷いています。ご希望で、お参りするところには足元が安定するように板石を設置しました。
お墓の入り口は御影石の階段をお作りしました。段数も以前より少なくなっています。ご高齢のお母様でも登りやすいように、段差の高さをできるだけ抑えて、踏み込み部分は広く設けました。
工事完了後、お客様には大変喜んでいただけました。工事中にお越しになったお施主様からは「無理言って悪かったね」とお声かけいただきましたが、お客様のご要望や目指すところがはっきり決まっていたので、私どもはそれに沿ったご提案をすることができて、むしろスムーズに進めることができました。お気遣いありがとうございます。お参りや管理がずいぶん楽になったと思いますので、ご実家にお住まいのお母様にも、気軽にお参りにお越しいただければうれしいです!これからもどうぞ末永くお参りくださいませ。
当社でお墓のご相談をいただく地域は、古くからのお墓をずっと大切にお参りされている方がたくさんおられます。そうしたご先祖様を思うお気持ちを大切にしながら、移設やおまとめなどで少しでもお参りや管理がしやすくなり、ご負担が少なくなるお手伝いができればと思っております。お悩みの際は、どうぞお気軽にお声かけくださいませ。