代々墓のクリーニング等と古いお墓のおまとめ、間知積みの土留め工事等。恵那市岩村町飯羽間地区にて
ホームページをご覧いただきましてありがとうございます。岐阜県恵那市のお墓専門店、加藤石材の5代目加藤椋です。恵那市岩村町飯羽間地区にて、代々墓のクリーニング等と古いお墓のおまとめ、間知積みの土留め工事などをさせていただきましたので、ご紹介いたします!
恵那市岩村町飯羽間地区 お墓のまとめ 間知積み
ご家族様を亡くされたお客様から、お墓への追加彫刻をご依頼いただきました。早速お墓へ確認に伺います。
恵那市岩村町の墓地にあったお墓です。代々のお墓を中心に、複数の古いご先祖様のお墓があります。このほかにもいくつか点在して古いお墓をお持ちでした。
代々墓は、昭和56年建立で、建立から40年以上経っていますがとてもきれいにされています。
お隣に墓誌があります。今回はこちらに追加で彫刻をさせていただきます。また、お客様には心配されている点があるということで、詳しくお話を伺いました。
お墓を右後方から見たところです。墓誌の後ろに塔婆立があるのですが、大きく後ろに傾いているのが分かります。墓誌も同じように傾いていました。また、お墓の周りに敷いている砕石が古くなって見栄えが良くないこと、草が生えてきて大変なこと、外柵が汚れで真っ黒になっていることも「何とかならないでしょうか」とご相談いただきました。外柵は、恵那市で昭和に建てられたお墓のほとんどは表面を磨いて仕上げていないため、どうしても汚れが付きやすくなってしまいます。
こちらは代々墓の後方です。後ろとの間に少し段差があり、土が入ってきてしまうこともお困りでした。
左側も同様です。高低差があるため、土が崩れて入ってしまう寸前です。
右側は逆に少し下がって傾斜していますので、こちらは土が流出してしまう状況です。「この辺りに石積みを設置して土留めにできないかな?」と現地でお施主様とお話して、状況やご希望を詳しく確認しました。
こちらは墓地内の別の場所にあったお施主様がお参りされているお墓です。今回工事をするにあたって、点在しているこうしたお墓をまとめたいというご希望もありました。
こちらは別の場所にあったお墓です。代々墓のある墓地からは、歩いていくには少し距離があります。このほかにも4か所ほどに点在していました。
こちらは中でも一番古いお墓です。「延享3年」と刻まれています。1746年、江戸時代半ば頃のお墓ですので、280年前のお墓です。これほど古くからのお墓も大切にされているお客様のご希望を叶えるため、全てのお墓を確認して工事のご提案をさせていただきました。
工事が始まりました。すべてのお墓の性抜きをしていただいて、古いお墓を取り外しました。代々墓はクリーニングをして汚れを落し、墓誌は追加彫刻と据え直し、古いお墓はおまとめして、お墓周りの土留め工事もあわせておこないます。
他の場所にあった古いお墓も同じようにすべて取り外しました。棹石は持ち帰ってきれいに洗浄します。
傾いていた塔婆立も、一度取り外しました。こちらも汚れがかなり強いです。
お墓本体はきれいにされていましたが、花立などの小物を取り外すと隙間に汚れが入っていました。
正面文字の中もよく見ると汚れが溜まっています。
外柵は、水垢等のほか苔も生えています。砂利はサビたものも混じっているようです。
花立などの小物類は、苔こそ生えていませんが、水垢が彫刻に入り込んで黒くなっています。こちらもすべてクリーニングできれいにしていきます。
まずは、お墓周りの土留め工事を行います。土を掘り下げて地盤を固めました。
お墓の後方も同様です。今回は、左側と後方に土留めの石積みを設置します。
転圧が済んだら割りグリ石を入れてさらに転圧します。
加えて、印の場所に古いご先祖様のお墓の棹石を安置する場所を作るため、ここも掘り下げて基礎を打ちます。
掘り下げた場所に砕石を入れてしっかり固めました。このあとコンクリートを流し込んで固まるまで養生します。この時点で代々墓をクリーニングして、巻き石もきれいになりました。
基礎が完成したら、間知石(けんちいし)の土留めを設置していきます。お城の石垣のような石積みに使う石です。
左側には3段の石積みを行いました。石を積んでコンクリートで固める作業を繰り返し、石積みを完成させていきます。
後方も同じ要領でコンクリートでしっかり固めました。強度の高い土留めを設置し、土や雨水などの流入を防ぎます。
古いご先祖様の棹石を安置する場所に、巻き石を打って中に基礎コンクリートを打ちました。角はステンレスの耐震金具で補強しています。水が溜まらないように数か所水抜き穴も設けました。
古い棹石はクリーニングをして汚れを落し、完成した基礎の上に並べていきます。代々墓もきれいになり、土間は草止めのコンクリートを打ちました。
こちらは墓誌の台座とゲタです。きれいにクリーニングをして汚れを落し、傾きのないように据え直します。耐震ボンドで接着しています。
こちらはお墓手前の供物台を設置しているところです。台と板が別々のタイプで、こちらも傾きが見られたので据え直しています。
最後に、敷地全体を巻き石で囲みます。地中に半分ほど埋め込む形で設置し、土の流出を防ぎます。
砂利を敷いて、工事完了です!
お墓の巻き石内はコンクリートを打った上に砂利を敷いています。全体の囲いの内部は、防草シートを敷いてから白玉砂利を敷きました。
左側の石積み部分です。強度の高い石積みは、見た目もとてもきれいです。真っ黒だったお墓の巻き石もとてもきれいになりました。
後方です。全体を囲む石と隙間がなくなるように設計しました。
後方からお墓を見たところです。お墓と土留めの間は少し隙間を設け、お墓の裏側もお掃除しやすくなっています。
代々墓です。傾きもなくなり、汚れも取れてとても明るくなりました。錆が見られた砂利は撤去して、那智砂利を入れて仕上げています。
小物類もとてもきれいになっています。もともときれいにされているお墓でしたが、汚れが落ちて色を入れ直したので彫刻もくっきりしています。花立は落とし込み式でつば付きの花筒を入れました。
墓誌です。クリーニングをして新しいお名前の彫刻をし、既存の彫刻も色入れをしています。
真っ黒だった塔婆立もとてもきれいになりました!コンクリートの上に設置しているので、傾きの心配もありません。
古いお墓は、お施主様のご希望で分かる範囲で年代順に並んでいます。正面から見て左後ろが一番古いお墓です。手前右端には、水子地蔵様も新しく安置しました。実は、他の墓地に小さなお子様のものと思われるお墓もあって、お客様がご供養を希望されていたので、水子地蔵様を建てることをご提案しました。
砂利部分はこのような仕上がりです。那智黒を敷いているところはコンクリートを打っていますが、水抜き穴を設けているので雨水が溜まることもありません。外側の白玉砂利の部分は隅まできれいに防草シートを敷いています。巻き石で囲んだことで、この砂利が流出することも防げます。
お客様には、「色々と細かく希望したけれどきれいに仕上げてくれて、初盆までに間に合わせたいという希望も叶えてくれた」と大変喜んでいただけました。お忙しい中Googleの口コミも高評価を寄せて下さって、大変ありがたく感謝しております。明智町周辺は古くからのお墓を大切にされている方がたくさんおられますが、それでもこれほどたくさんのお墓を守っておられる方は、なかなかおられないと思います。図面の調整も何度も行いましたが、お客様はそのたびにきちんと明確なご希望をおっしゃってくださいました。お墓やご先祖様を思うお気持ちが伝わり、ご希望をできる限り形にしてより良いお墓になるよう精一杯お手伝いをさせていただくことで、ご一緒にリフォームに取り組めましたことをとても光栄に感じております。このたびは、お墓のご相談を当社にいただきましてありがとうございました。